破滅へのロンド

はじめに…。

・このページは管理人・さかえの「テニスの王子様ＲＵＳＨ＆ＤＲＥＡＭ」のあるプレイの記録です。

＜注意！＞

・ネタバレ満載の上、ゲームのシステム・内容およびキャラクター設定を知っていることを前提で書いてます、ご注意ください。

・内容上、跡部・真田を真面目に好きなファンの方は、読まない方がいいかもしれません。

・また、ゲームにハマっていた時に書いた文章のため、多少訂正してありますが、くだけた表現や絶叫などが文中に普通に使用されていますので、そのような表現が苦手な方はご遠慮ください。

　……それは、ゲーム発売から約10日。

　睡眠時間を削り削りＲ＆Ｄをプレイ、ゲームも７周目に入ろうとしたときのことでした。

　基本的にひいきキャラがいない私。

　ゆえに最初は一応主人公である青学９人全員落としてから、他校キャラに移ろうと思ってた……ものの、同校だと被るイベントも多く、６人ぐらいＥＤを見たところで飽きてきまして。
　それで、ちょっと気分転換に、攻略人数の少ない立海大付属の副部長、別名ラスボス皇帝、真田を落とそうと思ってプレイしたのですが……。

　気分転換に真田皇帝を落とそうとした罰なのか、えらい目に遭いました……。

　今回のＲ＆Ｄ、一応前作のＳ＆Ｔ２の続編……という位置づけですから、最初に名前その他と共に「Ｓ＆Ｔ２で必殺技を誰から教えてもらったか」が選択できるんです。
　で、そこで「この人から」と相手を選ぶと、最初にその人とちょっと仲良し度アップ、って感じなんですが。

　なので、いつもは最初からこれから仲良くするぞ〜な人の必殺技を選んでいた……んですが、前作では真田とは仲良くなれなかったので、真田の必殺技は選択肢になく。
　で、今回はどうしよっかな〜と考えた結果、せっかくなので帝つながりで氷帝の部長、跡部の必殺技を選んだわけなんですが……

　これがまさに、悪夢への序章（マーチ）だったわけです……。

　さてさて、とりあえず跡部の必殺技を選んで、７日間の合宿、１日目。

　このゲーム、スケジュールがしっかり決まってて、
　一日が早朝、午前、昼、夕方、夜の５回のパートに分割。

　その都度何をするか、は自分で選べるけど（まあたいていは練習しかないんだが）、毎日、夕方の練習後は、強制的に誰かをパートナーに選んで試合をすることになるんです。

　だけど、１日目には今回の新キャラの大半……真田や氷帝の新メンバーなどとは、まだ知り合いじゃないのでダブルス組めなくなってるわけで。
（※後にうまく練習を選べば、狙ったキャラとも知り合いになれて、１日目から新キャラと組めることが判明しましたが、当時は知らなかったので）

　で、さあどうしようか、と思い、まあ必殺技つながりで、と跡部をパートナーに選び、見事勝利。

　明日からは真田をひたすら選べばきっとＯＫ、と１日目の眠りについた私。

　……思えば、この時には既に悪夢に陥っていたのです……。

　このゲームの特徴で、だいたい毎日、寝た後に夢イベントがあり。今回、夢に出てきたのは氷帝メンバー。
　内容はとりあえず省くとして、ああ、最初にパートナーに選んだからやっぱり１日目はそうなっちゃうのねーどうせどうあがいても立海大は選べないし〜とさして気にも留めず２日目の朝を迎え。新キャラたちとまとめて知り合いになるイベント発生。

　これで立海大が選べる！とウキウキして午後。
　何故か跡部の乗馬イベント開始。

　……ちなみに主人公（プレイした人は大体わかると思いますが、前作と相変わらず）素敵な性格で、この乗馬イベントで同じ学校の先輩二人が馬に蹴られて気絶しているにもかかわらず、その馬が跡部の持ち馬と知るや否や、プレイヤーの選択の余地なく、先輩の世話を別の先輩・岳人に任せて跡部と乗馬。

　……あ、あの、自校の部の先輩が馬に蹴られていたら、攻略云々に関わらずそれなりに心配してついてるか、人を呼ぶのが普通だと思いますが！？とテレビの前で叫びつつ、この状況に言い知れぬ不安を抱きながらも、２日目の試合。

　今回のお目当ては真田だもんね、とパートナーを真田に選び、見事勝利。試合後、真田と会話をかわし、よしよし、攻略は順調だ、とほっと一息。

　……しかしここで再び悪夢。

　一応説明入れますと、２日目までと違い、３日目からは早朝に自主トレ、というのができるようになるんです。
　これ何かと言うと、結局は意中の人を誘って練習して仲良くなる……と、デートみたいなもので。
　で、それを告げられた２日目、３日目の朝の分だけは、一番仲いい人が誘ってくるわけですね。

　真田来るかな〜と思ってうきうきしながら待っていたら、声をかけてきたのはなんと跡部。

　「明日俺様が直々に特訓してやる。いいな」

　といわれ、そのプレッシャーに主人公、断れるわけもなく……
　気がついたら素直にお願いします、と頭を下げる始末。

　まあ一回目だし、前に桃城とＥＤ見たときも初日は亜久津と練習したし、きっと大丈夫、と自分に言い聞かせつつ２日目の夜。
　……夜の散歩に行ったら跡部と鉢合わせ、真田狙いなのにさすがにこれはまずいと思ってやり直し、さて夜中。

　夢に出てきたのは立海大。
　……ちなみにどういうシチュエーションかと思えば真田が勇者で切原が吸血鬼、あと柳が死神です。

　この夢、仲のよいキャラの夢を見ることに決まっているので、あーよかったよかった軌道は修正された、と思い、とりあえず約束はシステム上どうあがいてもやぶれないので（たとえやぶれても怖くて出来ないけど……）素直に跡部と朝練して３日目。

　今日も試合のパートナーは真田。見事勝利。

　わーい。さあ、真田さん、私を褒め称えて！（例外はあるが、普通はパートナーが誉めてくれる） と思っていたら、何故か声をかけてきたのは跡部。

　……あの、何で共に戦った真田を差し置いてあなた様が。

　ぽかんとしている主人公を説教して去っていく跡部。

　……だ、大丈夫なのか、今回の私！
　い、いやきっと、今回イベントによっては絶対出てこないメンバーがいるから、そのせいだよね！
（確実に狙ってない人でも来るイベントがあったりする。リョーマ狙いの時なのに、料理イベントで亜久津が来たりとか）
と真田を軽く涙目で見つめつつ、また夜。

　夢に出てきたのは……立海大・真田。

　はー、よかった〜と安堵しつつ朝になり、今回は朝の自主トレは無しにしたので、地道に練習し、さて４日目の午後。

　不穏な音楽が鳴り響き、跡部登場。

　……こ、これはまさか、と思っていると、毎回恒例「お前と真田はできてるのか」とのご質問。
（プレイスタイルに関係なく、毎回起こる。誰が来るかはプレイによって変わるけど）

　…………こ、ここまでアプローチされてきた跡部にそんなことを言うのはつらい、っていうか怖いけど！

　……で、でもでも、ここで「はい」っていえばきっと諦めてくれるよね！
　この埋め合わせは絶対するから、今回だけは！今回だけはっ！

……と背徳感に目をそむけつつ、一番それっぽい「仲がいいのは認めます」を選択。

　跡部、「妙な勘繰りをして悪かったな」とあっさり退散。

　……これまでの経験上、この質問をして、「仲がいいのは認めます」といわれた人は確実に親密度が全25人中最下位に落ちてたから、これで諦めてくれたよね！

　そして夕方、またパートナーに真田を選び、試合。

　見事試合には勝利したものの、この強制二又モードに悩み苛立つ主人公（←実際は違う）はウサばらしにランニングをし続ける。
　しかし、無理がたたって倒れてしまう主人公。

　……ここで、意中の人が助けてくれるよね、と倒れながら真田が来るのを待っていると、

　声をかけてきたのは……跡部。
　しかもお姫様抱っこで強制的に運ばれる。

　ち、ちがう！私が待っていたのは真田なんだ！
　跡部は跡部だけでじっくり楽しみたいから今はいいんだよぉっ！お願いだ、ほっといてくれ！とテレビの前でじたばたしてみるが「逃げる」なんて選択肢は当然ないままイベントは続く。

　ううう、と途方にくれて夜の散歩に出かけると、真田登場。
　「倒れたと聞いて心配したぞ、大丈夫か」

　……だったらもっと早く来てください！
　誰のせいでこんな目にあってると思うんですか！←自分のせい

などと叫びつつも一応「また相談させてもらいますね」とよさげな選択肢を選んでお別れ。
　……私、無事に真田とＥＤを迎えられるのかしら……。
　と真田の広い背中を見送りながら再び途方にくれる。

　そして７日間の強化合宿も後半戦。
　もう全てを忘れたい（←だからそういう話じゃない）、と皆の輪をはずれ一人自主トレをしようとする主人公。
　そこにやって来たのは跡部。
　特訓をするならつきあってやる、と断る間もなく特訓開始。

　……私が忘れたいのはあなたなんだよぉっっ！
という怒りを心の底からぶつけて特訓すること数時間。
　その怒りによって主人公の潜在能力が開花。（←だからそういう話じゃないんだって）
　時間も余ったのでそのお祝いに、と食事に連れて行かれ、さて試合。

　ここまで来ても諦めきれずパートナーは真田。
　特訓の甲斐あり、勝利した主人公に声をかけてきたのは……
　跡部。

　……もう真田は諦めろと言うことか……。

　しくしく、もう何もかも忘れよう、と夜、自主トレに励んでいると真田が声をかけてくる。

　……だから、どうして試合後に声かけてくれないんだよぉ！
　一緒に戦ってんだから、お前から先に話せば跡部も間に入って来れないのにぃっっ！
などという怒りを込めて素振りを続け、とにかく練習は終了。

　部屋に帰ろうとすると、ゲームのオリジナル、おそらく真田にラブ、な女生徒原さんに声をかけられ、「副部長の邪魔をしないで」と軽く怒られる。

　……相手の邪魔になるほど仲良く出来ればそうしたいよぉっっ！
とやり場のない怒りをぶつけつつも、このイベントは見たことないから、もしかしてまだ望みはあるのかも……と一縷の希望を抱きつつ、夜の眠りに。

　夢に出てきたのは……立海大・真田。
　も、もしかして！と少し膨らんだ希望を胸に朝。
　今日の朝練のお相手は真田。結果も上々。

　これならきっと……！と思いながらも最後の練習、そして真田とコンビを組んで、最後の練習試合を勝利で飾る。
　……合宿もラスト二日なので、試合が終わるとちょっぴり自由時間。
　普通にプレイしてたら、一番仲良しさんが一緒に遊びに行こう、と誘いに来てくれるはず。
　ここで真田が来てくれれば…！とわずかな希望を抱きつつ待っていると、

　出てきたのは……白い制服。

　跡部ーーーーーー！

　こんちくしょうううっっっっと最早やけっぱちで誘いに乗り、たまたま見てた指輪とかもらって、ああそうかい、このやろう、とやさぐれる。

　……君からの指輪は君を本命にした時に初めて受け取りたかったよ……ああ、こんちくしょう。
　跡部狙いでも今回、もともと真田狙いだから、とほとんどイベント見てなかったし、真田狙いでも確実に見れてないイベント多すぎるし、私はまたやり直さなきゃならないのか……。
　などといじけつつもらった指輪を見つめていると、主人公の携帯に着信あり。

　相手はもう当然と言うかなんというか跡部。

　ああ、わかってますよー、最終日のダブルスのお誘いですねーいいよーええ、行けばいいんでしょ行けば。と、最早夢も希望もなく呼び出された場所に向かうと、そこには跡部ともう一人。

跡部「ちょっと予想外の事態でな……」と言われて見た先にいたのは、

……真田。

　跡部が主人公を明日のパートナーに誘うと、
　「待てっ！」と言い出し、「俺と組まないか」と言い出す真田。

　…………。

　この期に及んでそんなことを言うくらいなら、どうして最初っからもっと誘いに来てくれなかったんだぁぁぁぁ！
　ていうかこの、跡部と真田に囲まれた状況でどっちか選べると思ってんのか、跡部の早朝練習すら断れなかった、小心者のこの、私が！

　あああちくしょうううううっっ！

　……気がつけば、もうどっちでもいいわぁ！と叫び、電源を切っていました……。

　一周分、数時間のプレイが、水の泡……。

　教訓。跡部に軽い気持ちで挨拶しては……いけません。