※あくまで個人的評価です。

※あらすじは大体で書いてます。微妙に違っても知りません。

※このゲームのハードはニンテンドー3DSです。

ルーンファクトリー4

評価…

あらすじ

 大切な荷物を運ぶため、飛行船に乗っていた主人公。しかし、謎の敵に襲われ、運んでいた荷物も自身の記憶も失ってしまう。その後、たまたまセルディアの国のお城に住む龍に助けられた主人公は、記憶喪失のまま、しばらく王族としてお城で生活することになるのだが……。

長所

  • ストーリーがいい。
  • 基本システムが便利で、農業や鍛冶、料理などいろんなことができて楽しい。
  • 絵や雰囲気がかわいい。

短所

  • 主人公のセリフに統一感がない、重要イベントがランダムなど、雑な部分がある。
  • グラフィック、特に3Dのキャラが普段の立ち絵などとだいぶ違う。
  • 恋愛目当てだとイベントにランダム発生が多く、またシステム的にもキャラを好きになる理由が少なくて物足りない。

コメント

 乙女要素のあるゲームがしたいと思っていたところに、女主人公が選べて恋愛要素がある&廉価版発売と聞いて購入。

 システムはアクションRPGに牧場・生活要素をくわえた感じ。グラフィックは2D+3D。キャラの立ち絵はアニメ感の強い2Dで、デフォキャラやマップなど、操作する部分は基本3Dですが、主人公たちは基本ミニキャラで、マップも上から見下ろした感じの視点固定マップ。さらにフィールド系は行ったところが自動で地図に記録されるオートマッピングなので、3Dだからと視点や道関連で困ることはなかったです。

 生活要素としてはたとえば畑を整えて耕し、種をまいて水をあげて。その後は毎日水をあげ続け、育ったら収穫。最初はできた作物を出荷してお金にするのが基本ですが、材料とレシピ・調理用具がそろえば料理を作り、料理は自分用の回復アイテムにしたり、好きなキャラにあげて親密度を上げたり、出荷してお金にしたり。また、郊外に出かけて薬草やタケノコを集めたり、オノが手に入ったら切り株や枝を切って木材にして、元から部屋にあるアイテム収納箱を大きくしたり、ハンマーなら岩を砕いて石材にして……などなど、少しずつできることが増えていきます。

 チュートリアルやその後のイベントで、基本的な操作方法は少しずつ教えてくれるし、いつでもどこでも脱出・部屋に戻れる魔法が最初から使えたりなど、システムも便利なので、ルーンファクトリーシリーズは初プレイでしたが、とまどうことは特になく。むしろ時間が余って意味もなく冒険に行ってしまったぐらいやりやすかったですし、そのうち素材を集めて武器や防具を作成したり、収穫できる作物のレベルを上げたり……と、やりこむのも楽しく、メインのストーリーもよかったです。

 ただ、キャラの3Dグラフィックが全般にあらく、最初装備品を変えるときに出てきた主人公3Dを、え、立ち絵と別人!?バ、バグ!?と疑ったぐらい違うことと、特に後半「レベルなど他は全部いいし、攻撃回避などアクションもちゃんとしてるのに、武器と防具だけ『ボス戦直前のザコ敵がたまに落とすことで初めて手に入る素材』で新しくしないと、ボスに全然歯が立たずに先に進めない」なことが何回も繰り返されるなど、ちょっとバランスが大味に感じることや、かわいい雰囲気だからそこまで頭を使うこともないかな、と油断してたら、真面目に考えないとわからない、先に進めないようなダンジョンのしかけがストーリー的にも必須だったことなどは、ちょっと気になりました。

 また、明らかにメインストーリーの続きになってる、クリア後のイベントがランダム発生だったり、恋愛要素めあてに買った部分もある身としては、攻略キャラの親密度・プロポーズな恋愛イベントが、日常イベントもすべてごちゃまぜにしたうえでのランダム発生……と運次第なのは正直とても嫌でした。

 それから恋愛も含めたシナリオ全般の話ですが「だいたいはいい話だけど、主人公のセリフや性格に統一感がないし、必要な設定なんだろうけど出し方が唐突すぎるし、何より続きものなのに明らかにシステム(ランダム発生など)のせいで前編と後編の間隔が、ひどいときは数十時間とあきすぎててついていけない」など、悪い意味でひっかかって楽しみきれない部分も、長いシナリオになると結構多く。……そのあたりをさしひいてもいい話……と思うこともあったものの、最低限ひっかからない程度に整ったシナリオじゃないと無理な人にはすすめないな……とも正直。

 あとは個人的な好みですが、主人公の立ち絵が、表情や一言ボイスありで、会話やイベント時は常に大きく画面に出てるのが苦手でして。立ち絵やボイスのオンオフ機能に「主人公のみオフ」はないのかな、と思ったもののそれはなく。その主人公の性格も、好みじゃなくても統一されてれば慣れて楽しめるのに『まあ人間、誰だって相手によって態度変えるよね……』とフォローできる範囲をこえたレベルで、相手キャラによって、通常な会話時でも性格や態度が違いすぎて。さらに親密度による会話の変化も、相手キャラ側のセリフならまだしも、主人公側のセリフがだいぶ唐突に変化したりもしたため、ええ……ついてけない、今まさに原作やってるのに、知らない作品のカップリング同人誌を無理やり読まされてるみたい……などと今までゲームで感じたことのない疎外感を覚えることさえ何度もあり。

 また、恋愛要素を目当てにしてたらメインストーリーで「みんな」や「非攻略キャラ」は好きになるけど「攻略キャラ単体」で好きになるような、魅力的と感じるシーンはほとんどなく。少しはあったところで、ランダム発生などの個人的には不必要と感じるシステムのせいで、すぐに遠い記憶になってしまい。システム的にも「初期の一人で苦しいときには、誘っても大半が一緒に戦ってくれない」「やっと冒険に来てくれたと思ったら弱すぎて足手まとい、どの敵を狙うとか回復とかガードしてて……の指示もできないので、やっぱり足手まとい」「一刻も早く!な状況で『絶対自分を連れてって、力になりたい』と言われて連れていき、まさにそのダンジョンを攻略中なのに、19時には『あ、時間なんでこれで』と強制で帰られる」「冒険に行ったところで会話は『いつもの町で聞けるものと同じ』と『HPなど状態による変化セリフ』のみ、たまのボイスも決まった技か、決まった時間帯に『お昼、お腹すいたな』ぐらいで、せっかくいろんなところに行ってるのに、一緒に遠出・旅してる感がゼロ」……などと、個人的にRPG+恋愛要素に期待してた「頼りになる・力をあわせてやっと先に進める仲間」や「一緒に冒険して、新しい環境や経験を共有してる」感がまるで感じられず。

 キャラ萌え的なシステムに関しても、普通にプレイしてて好きになるようないいところが見られるのは、ランダムなうえに一回、いろいろがんばっても三回程度なのに、嫌いになるような悪いところは必ず、それも何度でも繰り返し出てくる……な感じで、恋愛要素やキャラ萌えだけなら自分は低評価だな……と思いました。恋人になった後のデートなんかは楽しいと思うこともありましたが、そのためには「好きでもないキャラに『好きです』と告白しなければならない」と、いや、そんな雑な気持ちで告白したくない、キャラ好きになりたくて始めたのに、好きになれないってどういうこと、普通にプレイしたら最低限は好意・好感が持てて、好みで選べるようにしといてくれよ頼むから……なもやもや感の方が強くって。

 全体の雰囲気は好きで、牧場・生活要素をくわえたアクションRPGとしては楽しいし、夢中になっていろいろやっちゃうぐらいおもしろかった、この値段でこれだけできたら買ってよかった、雰囲気嫌いじゃないならゲームとしてはおすすめ……とは思いましたが、恋愛要素やキャラ萌え、冒険を共にする仲間との絆のみが目当てなら、自分はとてもイマイチで、個人的な最低限の期待分にさえ足りなかった、おすすめしない、と言うのが正直な気持ちです。

<<一つ前のレビュー[ドラゴンクエスト11]へ

一つ後のレビュー[大逆転裁判1・2]へ>>

レビュー一覧に戻る
ゲームの部屋へ戻る
トップへ戻る