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はじめに…。
＜注意！＞ ・以下、ネタバレです。間違えて来てしまった方、内容を知りたくない方、また、かなり管理人の地が出てますので、管理人に夢を持っていたい方はお戻りください。 ・「アンジェリーク」シリーズのキャラクター、および設定を知っていることを前提で書いてます、ご注意ください。 ・キャラのセリフはほとんど意訳です。また、ウロ覚えの部分もたくさんあります。ご了承ください。 ・内容上、くだけた表現や絶叫、キャラへの怒り、また敬称抜きのキャラ名などが文中に普通に使用されていますので、そのような表現が苦手な方はご遠慮ください。 |
シリーズタイトル |
タイトル |
あらすじ |
浮かれたところにひそむ罠 |
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もう誰も信じない |
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少女の清らかな善意の末路 |
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fromアンジェリーク トロワ 〜これは本当にここにあっていいものですか？〜 2000年11月発売の、アンジェリークトロワ。すでにアンジェシリーズの虜となっていた当時の私、トロワのためにプレイステーション２（以下PS2）本体を購入し。もちろんソフトも予約して、発売日からプレイしました。 とはいえどれほど愛があっても、いろいろわからないのがプレイ初期。発売日に買った場合、公式攻略本でもわかるのは、だいたいですがヒントのみ。個人的に、当時は自宅で今ほどネット環境が整ってなかったこともあり。自宅でプレイし、友だちと情報交換、あるいはその後、ネットができるところでちまちまと情報を得て……など、それなりに手間をかけつつ、できそうなキャラから攻略、地道にスチルやエンディングを集めてた、そんなある日のことでした。 ゲームのシステムをざっくり言うと、攻略キャラの一番いい恋愛エンディング……を見るのに必要なのが、メインストーリーをクリア、つまり宇宙の危機を救うこと。そして対象・攻略キャラの『好意』と『敬意』で。その好意と敬意、両方大アップが狙えるのが日の曜日こと休日デート。いろんなところで正しい選択肢を選べば、気が合う、今日は楽しい、などなどと、好意・敬意が大幅ボーナス。 まあそういうことをさしおいても、できれば好きなキャラたちとは、なるべく長く、素敵なデートを楽しみたいし、笑顔が見たい、喜んでほしいのが乙女心、ファン魂。たとえ自分が好きな色が赤だとしても、相手が好きだと言えば青派にもなり。なるべく相手の好きな場所、好みの食べ物・色などを、できる限りは把握して。……闇の守護聖、クラヴィス様と、占いコーナーも豊富という星見の塔へ行ったその日、事件は起きました。 デートスポットで主人公と相手が歩きながらのデート中、次々画面に浮かんでくる『〇』『△』『□』などの、PS2・ゲームのコントローラーの、ボタンと同じ模様たち。たとえば噴水近くに『〇』が出ているうちに、コントローラーの『〇』を押せば、噴水の話なんかができたりして。そこで選択肢が出れば、好感度アップのチャンス！……なのですが。 正直一つのデートスポットでそのボタンチャンス、15ぐらいかもっと出るので、なかなか全部は覚えられず。どこが最適なのかも覚えられず。まあそこまでタイトスケジュール、必死なプレイはしてなかったので、ほぼ運まかせでボタンを押したところ、画面の向こうの主人公、アンジェリークは言いました。 アンジェリーク ――まあ、だいたいこういうの、相手の好きな色が一番いいし、クラヴィスって黒とか紫とかが好きだから……ここは黒が一番いいだろう。しかし、自由にもらっていいお守りって……小さい石とか、巾着かな？ そして選んだ黒いお守りを「クラヴィス様、これをどうぞ！」と、無邪気に笑みを浮かべたアンジェリークは渡しまして。 「これを私に…？ ――え、えええええ！？ ……などという、画面の向こうの私のツッコミなど知らぬまま、がっつり嫌そうな顔で断るクラヴィス。がっつり下がる、クラヴィス→主人公の好意＆敬意。デート中断とまではいかないものの、あまりといえばあんまりで、がっつり傷つく私の心……。 ……全クリア・全コンプした後でも、それ以上の罠選択肢は見当たらず。今でもふと思い出す、ロマンチックで神秘的な、美しい星空の下の、あまりに理不尽な罠の思い出。 fromアンジェリーク エトワール 〜ユーザーは有料デバッカーじゃねえ〜 それはパソコン版、アンジェリークエトワールをプレイしていた、ある日のこと。 アンジェリークエトワール、PS2版よりも前、2003年12月に、まずパソコン版が発売されまして。だいたいそのときのネオロマンスシリーズの傾向から、その後、改良されたPS2版が出るのはわかりきっていたのですが。 とはいえ、パソコン版発売時はPS2版発売（その後、2004年９月に発売）の情報はなく。マイパソも対応していたこと、そして当時はアンジェリークの大ファンで、少しでも早くアンジェリークの新作をプレイしたい……などと思っていたことから。パソコン版を購入、プレイしました。……何故『パソコン版』を強調しているのか？それは、今から話します。 さて話を戻しまして。パソコン版のアンジェリークエトワールを発売日に購入し。無事インストールも完了して初プレイ。……最初なので手さぐりで、初めて見たのが確か、神鳥の風の守護聖・ランディとの恋愛・森の湖エンディング。次に見たのが『聖天使』見習いだった主人公が『聖天使』の称号をもらえる、ストーリーの正規エンディング。そしてストーリーをクリアしたので、もうネタバレ大丈夫、とネットや公式攻略本の、攻略情報を確認し、気がつきました。……あれ、ランディとの恋愛エンディング、他にも見てないエンディングがあるんだな、と。 で、しばらくやってみて、無事にその恋愛エンディングこと、主人公がストーリーの正規エンディングの舞台となる、聖殿に行く直前、待っていたランディに呼び止められ、告白されて……な、むしろこっちが正規の恋愛エンディングにもたどりつき。私は思ったのです。……途中からロードすれば、ジュリアスのエンディングも見られるかな、と。 私の使う設定上、常に相性の数値が高いのが、神鳥の光の守護聖・ジュリアス、そしてランディ。そのため何もなければ、アンジェリークシリーズでだいたい一番に見る恋愛エンディングはランディで、次がジュリアス……となってたために。軽ーい気持ちでロードして、ジュリアスの恋愛エンディング、ねらうことにしたのです。 今となって考えれば、ここから無理にロードして、別のキャラを狙うより、OPから新しく始めた方が、はるかに早く、効率的だったのですが……当時は何せ初プレイ。ロードして、できるものなら、と試した結果……二度三度と繰り返される、主人公とランディの恋愛エンディング。 なるべくランディと森の湖に行かないようにしてみても、なるべくジュリアスとデートを重ねて、ランディとしばらく会わないようにしてみても。ラスト直前、正規恋愛エンディングのごとく、聖殿の前で主人公を待ち伏せするランディの姿。……繰り返しますが、もう本当最初からやり直した方が、それはもうはるかに早かったのですが、それがわからないまま、既に見たランディとのエンディングを５度ほど繰り返した、当時の私は決意しました。 ――よし、ランディをフッてしまおう。 そしてかたくかたく決意した私は、なるべく避けていたランディからのデートの誘いを承諾。デートが盛り上がると森の湖に行け、そこでランディと恋愛エンディングを見ることもできるが、告白を断ってフることもできる……というシステムのため。一日何回、何十回も「私のこと好き？」「好きだよ決まってるじゃないか」な会話を繰り返す、バカップルのごとくデートを盛り上げ、無事、森の湖にたどり着き。とうとう始まったランディからの愛の告白を、多少目をそらしながらも断って。 失恋したものの、こんな暗い時間に主人公を一人で帰すわけにはいかない、と、部屋まで送ってくれた紳士なランディ。無事に主人公を送り届け、言葉少なく立ち去ったランディを見送って。 「ランディ様と素敵な思い出ができたわ！」 ――いやいやいやいやちょっと待て！なんだその感想！あと笑顔！ あまりと言えばあんまりな、場にそぐわぬエンジュの言葉に動揺し。 それがただただエンジュの通常デート後の感想セリフで、本来あるはずの失恋した・失恋させたときの感想セリフが、パソコン版には用意されてなかっただけ、と気づくのは、しばらく後のことでした……。 ちなみに、後に発売のPS2版で、確認のため心を鬼にして同条件で試したところ、エンジュが悲しそうな顔で『ランディ様とはもう……しかたないわね』などと言うのは確認済。 そして結局、条件がちゃんとわかってなかったため、ランディをフッたこのデータで、主人公とジュリアスが、結ばれることはなかったのでした……。 〜友達ってなんだっけ〜 さて、それはアンジェリークエトワールをプレイ・コンプしてしばらく経ったある日のこと。 友人と電話で話していた私は、こんなことを聞きました。 何それ気になる、と、くわしく話を聞いたところ、アリオスと他のキャラとの親密度を100以上にすると、他のキャラがアリオスを友達として褒めてくれる、とのことで。 そうなんだーと納得し、コンプ済でエトワールで他にやることもなかった私は、ちょっとまたやってみるね、と宣言。数日後、挑戦してみることにしたのでした……。 さて、アリオスが望んでいるかどうかは別として。軽い気持ちで始まった、アリオスに友達を作ろうキャンペーン。 ざっくりやり方の流れを言うと やり方自体はシンプルなのですが、実はこれ、意外と要根気。 なぜならこのエトワール、キャラ同士の評価セリフが、100未満と100以上「低い」と「高い」の２種類のみ。そしてはっきり差をつけるためか、100未満のときのセリフは、普段は友達・親友、とても仲が良いイメージの人達……ですら、結構冷たく「え、この人、あんなに仲良さそうなのに、実はこんなこと思ってたんだ……」などと、こっちからのイメージが勝手にダウンすることもしばしばで。 それがもともと「いきなり別の宇宙からやってきて、金髪の女王アンジェの治める『神鳥の宇宙』を侵略し。女王アンジェと守護聖を捕らえ、力を奪い。その力を最後まで奪い取って、別宇宙こと自分の故郷の宇宙に戻り、因縁のある敵こと、その宇宙の現皇帝を倒し、新皇帝として君臨する……ことを目的としていて。 『神鳥の宇宙』を救うため立ち上がった、茶髪アンジェこと現『聖獣の宇宙』の女王と、その仲間たちをも危機に陥らせた、別宇宙の自称皇帝。ざっくり言ってしまえば天空の鎮魂歌で茶髪アンジェの初期からの仲間としてパーティメンバーに長い間もぐりこんでいた、天空の鎮魂歌のラスボス」……だった、アリオス相手となればなおのこと。 「そういえば、普段のシリーズでもそうだし、エトワールでもあんまり『他の人の話』って聞いたことないなー。アンジェシリーズ始めたばかりのころ、何がよくて何が悪いのかわかんなかったから、うっかり嫌いな人のこと聞いて、嫌な顔されて怖かったんだよね、それで親密度下がっても嫌だったし……。でも少なくともエトワールだと、仮に相手との親密度０！みたいな、大嫌いな人の話を聞いたところで、別に主人公との親密度は下がらないんだっけ。ならいっか、アリオスについて聞いたら、どんなこと言うんだろ？」 ……などとゆるーい好奇心も持ちつつ、アリオスについて聞いてみたところ。 「あいつのことは信じるな」「近づかない方がいい」「裏切り者だ」などなどともう、ボロッボロのボロッカス。 ……いや、まあ、前述の理由があるからそりゃしかたないけど、い、一応私アリオスファンだし、今回の主人公のエンジュもそこらへん何も知らない女の子なんで、もうちょっとオブラートにつつんでというか……いや無理か……と、ちょっと納得しつつも、ジュリアス→アリオスのような、特定のキャラ同士の親密度低のセリフは、それぞれ一種類しかないために。好きなキャラのまったく同じ悪口を、人だけ変えて毎回毎回聞くという、なかなかの苦行感。それがほぼ毎日、アリオス以外のエトワールの攻略キャラ、全18人分。……え、何これいじめ？誰だそもそもこんなこと考えたの、と見知らぬ誰かに文句を言いつつ、それでも毎日わずかに上がり続ける、アリオスと他キャラとの親密度。 何も知らない、仕事で来てる女子高生（主人公）相手に、人の悪口をふきこみながら。その悪口言ってる対象との親密度が上がるって。なんだこのシステム。何が何だかわからねえ……とこちらの心も荒みつつ、毎日毎日懲りることなく、アリオスについて聞き続け。 アリオスとの初期親密度が高かったキャラや、ラスボス云々を知らないキャラから、少しずつアリオスに対してデレていき。ゲーム内期間が主人公の誕生日から次の誕生日まで、2/29込の丸１年。その中でストーリーフラグなど、クリアに必要な仕事もしつつの、本当に時間切れエンディングギリッギリの、ゲーム内時間の約365日目。 最後の最後、神鳥の地の守護聖・ルヴァとアリオスとの親密度が100になり。18人全員にアリオスを「昔はどうあれ、今は信用できる人」「誰よりも信頼している」「大好きな友達」……などと言わせることができたのです。 よっしゃあ、やったー！ミッション・コンプリート！ と達成感に浸ると同時に、思いました。 「なんていうかこれ、ごく一部のもともと比較的好意的、仲良しだった人はのぞいて、セリフが手のひら返しすぎて、守護聖たち洗脳してるみたいだったな……。アリオス……天空の鎮魂歌の時、強引に武力でどうこうしようとするより、エンジュ的な相手を一人味方につけてたら、わりと簡単に守護聖たち洗脳できて、天空の鎮魂歌での目的、達成できてたんじゃ……？」 自分のやったことが『アリオスに友達を作ろうキャンペーン』というより『聖地洗脳計画』、主人公の呼び名も『聖天使』ならぬ『魔ノ手先』の方がふさわしかったと気づいた、報われたのか報われなかったかすらわからない、2000年代のある日の思い出。 |