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もとはといえば。
友人とLINEで話してたときに「ラブラブ天使様〜アンジェリーク」の話になり。『そういえば私、プレイ当時、感想とかをそこそこ日記に書いてたなー』と思い出し。その後、ネットで「アンジェリークファンなのに『ラブラブ天使様』の存在を知った時には、もうサービスが終わってた！どんなゲームだったか知りたい！」などと言ってる方を数名見かけ。……なんとなーく当サイトの過去日記を確認してみたところ、思ってたより細かく「ラブラブ天使様」について書いてあり。
公式サイトや当時のネット記事なども確認し、とりあえず、覚えてる限りだけど、それなりのレポが書けそうだなーとなったので。もう見られない公式の過去作品について、まとめて書いて、残してみるのもありかなーと、書いてみることにしました。
ただ私のプレイが2011年の12月のみと2012年の７月のみ……の二回と、執筆時点の2023年４〜５月現在からすると、既に10年以上前。そしてそもそもプレイした初期とサービス終了前の後期では、多少システムが変わっていたこともあり。……当時の私のリアルタイム日記と、公式サイトをもとにしてるので、ある程度は正確……とは思いますが、多少違っても、ご容赦ください。
また、明らかに違うぞ！なところがあれば、なるべくその都度修正しますので、証拠と共に教えていただける方がいれば、何かしらの手段で教えていただけると幸いです。
……さて、話を戻しますが、このページ、とりあえず前半は「『ラブラブ天使様』はこんなシステムだったよ！たぶん！」なシステム全般紹介。
そして後半は「思い出すだけで蘇る、大いなる憎しみとストレスの記憶」という形になります。
アンジェリークのファンだから、とにかくどんなゲームだったのかが知りたいぞ！という方は前半のみ。
10年以上の時を越えてなお、人の魂から絞り出す怨嗟、憎しみの叫びが読みたい！という方のみ、後半も読んでいただく……形にしていただけると幸いです。
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さて、ラブラブ天使様とは。
2011年11月30日にサービス開始し、2012年７月末にサービスを終了した、会員制サイト・GREEでプレイできた、基本無料のアンジェリークシリーズのフィーチャーフォン（ガラケー）向け、ソーシャルゲーム。
すごくシンプルに言うとアンジェリークシリーズ（１〜エトワール）の攻略キャラたちを、現代セレブキャラにしたうえで「セレブと恋しよ☆」という、アンジェ現代パロの乙女ゲームでした。
ただ、そもそもプレイができた環境こと、GREE全体に、複雑なゲームがほとんどなかったということもありますが……ゲーム、と言ってもそれほどのゲーム性はなく。
基本は行動ポイント（WP）があり。行動するとそのポイントを消費、ポイントはリアルの時間経過で回復する、いわゆるスタミナ制。
そして通常、その「行動」にあたる……プレイヤーができることと言えば「チャリティー活動をする」のみ。
それ以外にできることは、１日につき数回限定の「お茶会をする」だけでした。
（※ランダムアイテムゲットや攻略キャラとの親密度など、一定の条件を満たせば「ツアー」に行けたり、「デート」こと恋愛イベントを起こすことはできましたが、基本は「チャリティー」と「お茶会」の二つのみ）
まずはOPを終え、ラブラブ天使様のオリジナルキャラである男性秘書と出会い、ゲーム内主人公の名前を入力。
主人公は恋愛イベントの選択肢以外は基本無言で、グラフィックもなし。（※私が見た攻略キャラ20人中５人に限り、なので他攻略キャラではあった可能性もありますが）
名前入力後「このセレブと出会いたい」で、攻略対象キャラ（１度目のプレイをしたサービス開始初期にはオスカー・フランシスのみで、次にアリオスが追加されてました）の一人と、絶対に出会うことになります。
そして、登場したセレブの中から、誰か一人、パートナーを選んで「チャリティー活動をする」……と。
絶対に成功、パートナーに一言「さすがお嬢ちゃん」などと褒められて。
経験値的なものが貯まって会員ランクが上がったり、さらに「チャリティー活動」に必要なアイテム、時には「お茶会」用のお菓子などがゲットできました。（はっきりとは覚えてないですが「ツアー」に必要なチケットなども、このチャリティーかログインボーナスでゲットできた……気がします。また、後半ではチャリティーでお菓子がゲットできたのは覚えてますが、前半ではゲットできなかった可能性もあります）
それから、ログインボーナスなども含め「お茶会」用のお菓子を規定数ゲットすると「お茶会をする」ことができまして。
「お茶会をする」と、どの攻略キャラを招待するか、どのお菓子を出すか……そして対戦相手となる、他プレイヤーを選ぶことができ。
お菓子の組み合わせなどで数値的に他プレイヤーに勝利すると、招待した攻略キャラの親密度が大幅アップ。負けても小アップ。
攻略キャラとの親密度が一定数……「デート」に必要な分を越えたか達したうえで、再び「チャリティー活動をする」と「デート」に必要なハートが（たぶん）ランダムで出現。規定数のハートをためると「デート」こと恋愛イベントを見ることができる……という形。
ちなみに「ツアー」はほとんど思い出せないのですが。たまにできる選択肢デートのような形で、選択肢が出て正解すると親密度ボーナス……とかだったようです。本当に思い出せませんが。
ゆるくRPGにたとえるなら
「チャリティー（通常時）」でレベル上げと武器（お菓子）含めた素材集め。
武器が集まったら「お茶会」と言う名の対戦。一日３〜４回限定。基本はこの対戦でのみ、対象キャラとの親密度がアップ。
親密度が一定値に達すると「チャリティー」がボーナスタイムになりハートが出現するようになる……ので。
「チャリティー（ボーナスタイム）」でハートを３つゲットすることで、選択した対象キャラと「デート」ができて、恋愛ルートが進む、というシステム。
まあとにかく、基本はポイントが尽きるまで「チャリティー」と「お茶会（無課金で一日３回、課金しても一日４回まで）」の繰り返しポチポチ。
「デート」には「お茶会」で上げた親密度と「チャリティー」でランダムゲットできるハートの両方が必要。
何かしら頭を使うとしても「お茶会」で、手持ちのお菓子は、どれが目当ての攻略キャラに有効か、そしてそのお菓子で、何名かいる対戦候補の中から、相手を誰にすると勝てるか……ぐらいだったと思います。
（※前半と後半でお茶会システムというか勝利条件が変わってたようなので、プレイ時期によって印象が違う可能性大ですが）
そして「デート」こと恋愛イベントは攻略キャラ１人ごとに全５回……出会いイベントも含めると全６回。
恋愛エンディング、というよりは、主人公が愛の告白をされたところで、キャラの６回の全イベント終了、完了したという感じ。
恋愛イベント途中に出現する選択肢で、失敗や親密度数値など、ゲーム的な変化があったかどうかは不明。
ただうろ覚えすぎて細かい条件は不明ですが、恋愛イベントを進めつつ、特定の相手をパートナーに選んでチャリティーをしていると、ときどき恋愛イベントの合間、おまけ的な、短めのサブ会話イベントも出てきまして。
すぐに思い出せるのがチャーリーの「恋愛イベント３の遊園地デートの後、再び遊園地デートをしたらしいが、再び膝枕で介抱されている（同じスチル）」と、秘書の「恋愛イベント１で選んだ飲み物を入れて、休憩をすすめてくる」あたりなので、一部イベント選択肢でそのイベント時や、その後のセリフが変わることはあったようです。
また、スチル（一枚絵）は私が見たキャラは、ですが、だいたい１攻略キャラにつき２枚か３枚はあり、エンディングには必ずスチルがありました。（キャラによっては１枚しかないぞ！と当時ファンが嘆いてたのを見た覚えがあったりもしますが……）
私が全イベント見たキャラ（オスカー・フランシス・アリオス・チャーリー・桜川柾※秘書・読み方はさくらがわまさき）のシナリオについてはさらっとですが「シンプルメモ」として残してありますので、シナリオのあらすじが気になる方はそちらをどうぞ。
ちなみに一応クリスマスのキャンドルを集めるタイプの期間限定イベントや、お正月のデジタル福袋なども3000円か5000円で販売していて、買うと短いミニイベントが見られたようですが、その時期には私はプレイしていないので、あったらしい、ということしかわかりません。
とまあ、ざっくり言うとシステムはそんな感じで。どんなゲームだったのか知りたい！という方は、ここで読み終えていただいていい、と思うのですが……。
以下は後半、思い出しついでの、私のごくごく個人的な、ラブラブ天使様に対する憎しみの叫びになります。
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※以下、ラブラブ天使様とポートピア連続殺人事件の
ストーリーおよびエンディング、真犯人にもかかわる重大なネタバレが含まれています※
※以下、ラブラブ天使様に対する
不満・愚痴・罵詈雑言・オスカーやアリオスや桜川柾など、特定の攻略キャラへの悪口とも受け取れる言動
および殴りたい・爆破したいなど実行すると犯罪行為になる発言が、がっつり含まれています
（もちろん実行してませんし、しませんが）※
※あらかじめこの２点を了承できる、それでも大丈夫！と断言できる方のみ
進んでください※
さて、ここからは後半。
システムはだいたい上記の説明で全部……と思いますが。
当時、アンジェリークとネオロマンスシリーズのファン。
かつ別件でガラケーのパケ放題の限度額を突破してて、期間中、約一ヶ月はどれだけやっても、限度額を越えたパケット代は無料。
さらに当時、特にファンだったキャラ、アリオスのシナリオが追加された……と聞いたので。
無料だし、せっかくだからやってみるかーとやってみた私としては。
個人的に一番の目当てだったシナリオとシステムのレベルがあまりにも低く。
感想が「……何故これをアンジェリークの名前で出していいと思った……？」に尽きました。
プレイ後リアルで会った、ネオロマを知る友人に「ラブラブ天使様、この前公式サイト見て爆笑してたんだけど、プレイしたんだよね、どうだった？」と聞かれ、まず出たのが「はんっ」という乾いた笑い。「ちょっと、え、何があったの！？」と驚かれたぐらいです。リアルに。
もちろんガラケー向けとか、課金云々とか、予算や〆切、スタッフさんの経験値など、公式の都合、事情はいろいろあるとは思います。
が、プレイヤーがわからない、わかりようがないことにまで気をつかって感想を自粛するのも違うかなと思うし、私は問題点を担当したであろうスタッフさん個人……ではなく、それをチェックしたうえで、出していいと判断した責任者および公式が悪い！と思うので。
私個人の考え方、好みの問題がたくさん含まれる、という前提のうえで、スタッフさん個人への攻撃でなく、公式への感想として言いますが。
ラブラブ天使様、そもそもゲームがゲームでない、芸無、虚無、とでも名づけたいような、つまらないプレイシステム。
応援したいファンや、早く読み終えて自慢したい！なタイプの人が課金したくてもほぼできない、これならない方が潔い、とても無意味な課金制度。
まるで共感できないどころか怒りがわき、邪魔にしかならない世界観。
それらをふまえ、これならいっそノベルにした方がよかったのでは……？というファンの優しさからくるフォローさえ叩きのめす、商品未満の矛盾シナリオ。
褒められるとすれば、それはキャラ絵とスチルだけ……なのに。
それもキャラデザがアンジェリークシリーズの由羅カイリさんとは違うため。
由羅カイリさんじゃなきゃ嫌だー！というある意味熱意のあるファンからしたら、いいところがもう皆無。
……どうしてこれでいいと思ったのか。
これでいいと思って、アンジェリークの名前をつけて。
世に出した公式の誰か以外の、声優さん含むすべての関わったスタッフと人類に同情したくなるような、思い出すだけでも腹立たしい、ぶっちゃけそんな出来でした。
さて、上記のそれらを、具体的に言うならば。
そもそも「ゲーム」としてつまらない。
前半で書いたように、このラブラブ天使様。
プレイの大半が、お目当ての攻略キャラをパートナーに選んで、行動ポイントを消費してポチポチする……だけの「チャリティー活動をする」なんですが。
この結果が「チャリティーコンサートを行った！」「会場は熱気に包まれた！」「オスカー『やるな、お嬢ちゃん』」……のみ。
多少具体性を強めて繰り返すと「チャリティー活動をする」→「○○○○○（コンサートなど、チャリティーの種類）」を選び、ポチっとガラケーの５ボタンを押す……と。
必ず成功、画面にハートや星が飛び。
「チャリティーコンサートを行った！」「会場は熱気に包まれた！」「オスカー『やるな、お嬢ちゃん』」……などという。
たった一種類の結果の文字と、名前含めた15文字程度の、ごくごく短いキャラメッセージが流れる……のみなんです。
１回目は何もわからず「あ、成功した、よかった、で、こうしてパートナーに選んだキャラが褒めてくれるんだ、へー嬉しいなー」などと思ったものですが。
２回３回どころか、100回やってもこの一種のみ。さすがにこちらの笑顔も礼儀も露と消え「いやもういいわ黙りやがれ！」などと、荒い口調で怒鳴りたくなるほどにつまらない。
ちなみにパートナーを変えても３つ目の「オスカー『やるな、お嬢ちゃん』」が変わるのみ。……うろ覚えなので定かではないですが、下手すればこの結果の最後、キャラのほんの一言セリフ……すら、キレイさっぱりなくなる始末です。
選択肢の「A」「B」「C」が出てAを選び、あとはガラケーの５を押すたびに『「すごい！」「やったね！」「大好き♪」』な短い同じ小文字が、ガラケー画面に出続ける。しかもその５を押す必要回数たるや、一人あたり、数百回から数千回。……これを『つまらない』以外、なんと称すればいいでしょう。
「それならB、もしくはCを選んでみたらいいのでは？」と思う方もいるかもしれません。
が、どれを選んでも結果はほぼ同じの短い文字、下手すればキャラの短い一言すらない、一種類。
さらに、AならキャラA向け、BならキャラB向け……などが決まってて。
おまけにポチっと押すたび消費されるポイントは、リアルタイムで回復する、そこそこ貴重なスタミナポイント。
ただでさえ攻略キャラ一人にしぼっても、リアルタイムで一月半以上はかかるシステム。
……つまらなさに負けて、貴重なスタミナポイントを使い、別選択肢を選んでも。
結果はやはりつまらないうえに、対キャラAに対する効果も低いと、本当にリアルの時間を不必要に無駄にしたという、残酷な事実がつきつけられるのみ。
もう無限ループの無限地獄。
最初にシステム案出した人が「システム、基本こんな感じだけど、これを一人一月半ぐらい時間稼ぎできるようにして、20人分作っといて」と、入社したばかり、あるいは該当部署に配属されたばかりのド素人に丸投げし、出てきた結果がこれだったの？……だとしても直しとけや、などと思ってしまうぐらい、今思い出しても理解不能です。
……ランクアップはお茶会に勝つのに必要で、あとなんかランクアップしたらウェルカムメッセージ的に？「出会ったときのお嬢ちゃんは野の花だったが、今では立派な百合の花だな」などのセリフがあったような話も、確認した当時の私の日記にはありましたが。
そのランクアップセリフすら、あまりにもつまらない作業の報酬としては、あまりにも軽すぎて。
「うるせぇだまれ」と、ご褒美のはずが毒づきたくなるほど、心が砂漠と化しました。
「ゲーム」好きを自称してる私としては、楽しみも喜びもまったくなく、このプレイヤーの時間を浪費させるだけのムダ作業に「ゲーム」の名をつけて出そうと思った誰かの頭部を、無駄に５ボタンを押させられた数だけ、ガラケーで上下左右から殴りたくなるほど、それはそれは腹が立ち。
今思い出して書いてるだけでも、自然と顔が引きつって「あーラブラブ天使様のラブラブって、00、虚無の無限ループ、∞って意味だったんだねーそっかーうんうん、はははは、ふっざけんな！」と怒りノリツッコミさえできそうな、本当にそんなレベルでした。プレイ？ゲーム？時間の、大半が。
さらに、受け付けないのが「世界観」。
このゲー無は、始めると
「世界中のセレブが所属するすばらしい団体「ネオロマンスソサエティ」。
セレブたちは「ネオロマンスソサエティ」のもと、日々慈善活動に尽力している。
そんな素敵なセレブたちが集う「ネオロマンスソサエティ」には、「希望の天使」と呼ばれる会員がいる――」
などというナレーション的な文字が出るところから始まります。
……すでに鬼ほど、それこそ∞にツッコミたい気分ではありますが、それは後にまわすとして。
あくまで個人的にですが、私にとって「ボランティア」「チャリティー」とは、見返りを求めず、他者に行う慈善行為。
具体的に言うなれば、無償の労働力の提供（ただしネオロマンスソサエティなど、該当団体からは正当な報酬が支払われているものとする）、資金の援助、生活・教育・労働（就労）設備・環境の提供、物資や人材派遣を含めた災害対策・対応……などと思っていて。
仮にチャリティーコンサートを開いて、グッズやチケットの売り上げがあった場合。原価・人件費などの最低限の必要経費をのぞき、それらを対象・該当の団体などに寄付するもの……などと思っています。
まあ現実的にそれが正しいかどうか、あるいはどこまでを必要経費と線引くかは別ですが。ゲームなどのフィクションである以上、そういう善行、言うなればRPGの勇者などに近いもので。……間違ってもその収入は私腹を肥やす、あるいは私欲を叶えるためのものではない、と思っています。
……が、このラブラブ天使様。
基本、ストーリーが「セレブと出会って恋しよう☆ミ」のみ。……人助け、慈善活動などと思える部分が、ストーリーに一瞬たりとも見当たらない。
出会い方ひとつとっても「（主人公が行った理由が一切わからない）ダーツバーで出会う」「（招待されたらしい）パーティで壁の花になってる主人公に攻略キャラが声をかける」「閉館後の美術館……の特別展示に招待されたところで出会う（被害に遭う）」……と、慈善活動感がどこにも見当たりません。
もしもこれが今でいうインフルエンサー的な形で、感想を書いて宣伝する、周りの反応や感想を取材する……のが人助けや慈善活動、と言うのであれば。
パーティで壁の花になってる場合ではない、招待されたんだろ仕事しろよ、としか言いようがありません。
そして一応、仕事や招待という単語はたまーに見られますが。
主人公がどんな仕事してるかはまったくわからず、とりあえず「仕事」や「招待」を、単語として入れただけなんだろうなあ、としか思えず。
また、ちょいちょい主人公が、それこそ仕事でもないのに急に海外行ったりと、団体のありあまる資金を使用しているように見られ。
これ、チャリティー関係の売上、慈善団体の名目で、全部この団体が着服、私利私欲に使ってないか……？などと思えてなりません。
もちろん私がプレイしたキャラが20人中５人、他の15人はそうでなかった……可能性もありますが。
とはいえ、そのプレイしたキャラと言うのが「オスカー・フランシス・アリオス」と、最初に出てきた３名と、オリジナルキャラの秘書と、もう１人。
……最初に出すということは、人気キャラ、ある意味で客寄せ、それなりに力の入ったシナリオになる……はずであって。
その状態で主人公が慈善活動をした、している形跡がほぼ見当たらないということは。
……残りもほぼ全員、そうであった可能性が、正直高い気がします。
慈善活動の特別会員、人助け。そういう名目、天使・勇者・世界の救世主になれるんだ！と思ってプレイしたのに。
やってることはセレブと呼ばれる男どもを、ありあまる金の力で漁るのみ。
……プレイヤーがやりたいと思って、チャリティー・人助けの名目で人々から集めた……ような資金を、善意を踏みにじりながら意地汚く、湯水のように使って男漁りをするのは、ぶっちゃけ別にかまわない、と思いますし、泥くさい仕事の描写が長々と見たいのか、と言われれば、別にそうでもありません。
しかし、このラブラブ天使様は、現実世界、現代日本の設定で、人助けしましょ☆あなたは天使♪……などと言っておきながら。
選択肢のない状態で、特に人助けらしいこともせず。
人々の善意の資金を、完全な私欲に使わせる……強制的に、ロクに仕事もせず不正・横領して男漁りをさせられているように思える惨状が、本気で受けつけず。
終始非常に嫌な気分になり「人の金使っての男漁りにチャリティー・人助けの名前をつかうなよおぞましい、侮辱された関係者に謝れ」としか思えませんでした。
また、課金制度も「なんで？」という謎システムで。
人によっても違うとは思いますが、私の考える、プレイヤーがこの手の基本無料のゲームで課金する理由……と言えば。
それは「公式が好きだから応援する」「ストーリーの先がすぐ見られる、すごくいいアイテムやイラストなどが手に入る、システムがとても便利になる」……など、とにかく「課金するだけの価値を感じるから」だと思います。
が、ここの課金システム、メインが「（たぶん）120円でお茶会の回数を１回だけ増やす・１日１回限定」……なのです。（一応他にも「アルバム」なイベントスチルをいつでも見なおせる機能と、スタミナ回復と、イベント限定アイテムなどはあったようですが）
システム話の繰り返しになりますが、とにかく「デート」という名の攻略キャラとの恋愛イベント・ストーリーを見るためには。
「お茶会」で得る、攻略キャラとの親密度が必要になります……が。
そのお茶会は通常１日（24時間？）に３回まで。……それが４回になったところで、何の意味があるのだろう、と今考えても思います。
たとえばその４回目で上昇する親密度が10倍100倍、あるいは課金した４回目で１回勝てば、絶対に次の恋愛イベントが見られるぞ！と言うのであれば。やる気が起きる人も多い……とは思いますが。別にそういう説明もなく、体験談も見当たらず。
後に１回限定ではなく、課金お茶会の回数が追加されるのかと思えばそうでもなく。
今より課金に対して厳しい世論だったこともあり、それでかな、とは思わなくもないですが。
ただ、120円でこんな公式に謎の疑問を抱かせるのなら、いっそない方が印象よかったんじゃないか、もしくは素直に、有料なら好きなだけお茶会ができるようにすればよかったんじゃないのか……？と、今になっても思います。
そして、何より。
ゲームの定義を根幹からくつがえす、虚無のようなゲームシステム。
チャリティー団体に風評被害、侮辱で訴えられても仕方ない、むしろ訴えられろ、と思うぐらい受けつけない世界観。
メリットが薄すぎ、本気で意味の分からない課金制度。
これらを乗り越えた先にある、ある意味これがよければすべてが許されるかもしれない「メインシナリオ」と「キャラ（恋愛）シナリオこと恋愛イベント」。
これが、個人の好みの問題……を通り越すレベル。
……特に私が目当てにプレイしたアリオスは、期待外れを通り越し、本当にシンプルに、商品未満の出来でした。
世界観の時点で書きましたが。このゲー無、始めると。
「世界中のセレブが所属するすばらしい団体「ネオロマンスソサエティ」。
セレブたちは「ネオロマンスソサエティ」のもと、日々慈善活動に尽力している。
そんな素敵なセレブたちが集う「ネオロマンスソサエティ」には、「希望の天使」と呼ばれる会員がいる――」
などとナレーション的な文字が出て。
背景と、黒髪のイケメン秘書が現れ
「あなたの大伯母さまの推薦で、あなたが「ネオロマンスソサエティ」の希望の天使に選ばれました！あなたならきっとやりとげられると信じてます！これからボスとお呼びしますね！」などと言われるのです。
すでに
「え、嫌だよ、うさんくさい！なんか嫌だ、嫌すぎる！
大叔母って祖父母の姉妹ってことだよね！？私リアルに大叔母何人かいるけど会ったこともないし、そんな人から強引にわけのわからん役職やれって言われても断るよ、宗教の名を騙った犯罪組織だったら怖すぎるじゃん！
ていうか『ボス』って何、勝手に決めてそう呼ぶなよこの秘書！顔がいいからって何でも許されると思うなよ！？
プレイヤーのメインは女性だろ、呼び方選択肢の一つがそれっていうならまだしも、誰が喜ぶんだよ強制的に『ボス』って呼ばれて！
既にサービス精神、プレイヤーを喜ばせる気のなさが浮き彫りになってるだろうが！
あと私をボスと呼んでいいのはポートピア連続殺人事件のヤスだけだ！あいつ犯人だったけど！
とにかくうさんくさいしすっごく嫌！『断る』『引き受けない』の選択肢をよこせ、なんなんだこのゲーム！」
……などと、開始早々、ゲー無テキストの数倍にわたるツッコミ疲れをさせられて。
それでも
「うーん、もともとファンタジーのアンジェリークを、無理やり現代パロにするから、こんなうさんくさくて気持ちが悪いことになったんだろうか……。
でも一応名目は慈善活動なんだよね、ボランティアとかチャリティーで基本私欲のない、無報酬というか見返りのない人助け活動ができるなら、それはそれで楽しい……のかな？RPGの勇者ごっこじゃないけど……」
などと思いつつ、とにかく攻略キャラの誰かと出会わなければいけないので、攻略キャラを選ぼうとしたところ、出てきた選択肢が。
「このセレブと出会いたい」
…………。
……とりあえず、このために始めたと言っても過言ではない相手、アリオスと出会うため、アリオスを選ぶことに。
すると、ロード画面の後に、まずイベントタイトルが出るようで。
出てきたアリオスとの出会いイベントのタイトルは「〜オッドアイの怪盗〜」。
主人公は、閉館後の美術館の特別展示に招待され、美術鑑賞をしていたところ、急に停電。そこで謎の男性と出会い…………。
…………。
…………ねえ、ボランティアとかチャリティー、どこ？
ねえ秘書、そもそもなんで私、美術館に来てるの？特別展示って何、どんなテーマで誰の作品かも知らないし興味もないから頼んでないよ？え？「ボスには本物を見る目を養ってほしい」？うるせえ黙れくりかえす、た・の・ん・で・ね・え！
アリオスと出会うためだとしてもさ、オープニングスタッフとして手伝うとか、監督チェックの流れで、ある程度終わって、時間あるから人がいない環境で見るとか、そんなんでもよかったよね？それとも、まるで知らない人の感想が聞きたいぜ！って仕事なら、こっちもがんばって見ようとか、どこが不便とか、どこがいいとか言えるようにしたりメモったりするけどさ、そういうことじゃないの？
「ボスには本物を見る目を養ってほしい」って何、秘書個人の私情なの？
子どもでも好みとか趣味とかいろいろあるよ？それも一応仕事させられる程度の年齢なんだよね？
自分が興味のないイベントほど、来てもつまらないものはないよ？
頼んでもないのに情報もなく「本物を見る目を養ってほしい」って言われても、知らんわ夜だよ美術館スタッフもお疲れだろう、こっちにも相手にも余計な仕事増やすな帰って寝かせろ誰だ招待した関係者、まずそいつに時間と日付考えろと言わせろ、としか思えないけど？
なんなのこれ、あー昼は仕事で忙しいから夜の人気のない時間に関係者からの特別な招待受けて、優雅に芸術鑑賞するわーっていうセレブ気取り？……私このゲー無の開始直後で、まだ何一つ仕事らしいことすらやってないのに？
ていうか主人公が最初からそんな金と権力に満ち満ちたセレブだったら、そもそも攻略キャラ＝セレブ（有名金持ち）にする必要ないよね？金も権力も既にあるから、別に攻略キャラが持ってる必要ないもんね？そういうことについてはどう思ってんの？
あと『オッドアイの怪盗』ってなんだよ！セレブと恋しよ！だろうが！
OPだけでもうすでにお腹いっぱいなぐらいセレブセレブ聞いたし、攻略キャラ宣伝バナーのセリフも「こいつこんなこと言わないだろ」しかなかったけど、そのあげく人気キャラの現代パロが『怪盗』って！犯罪者じゃん！
つーかこっちはとにかく、人助けがしたいんだよ！そういうOPだっただろうが！
なのにセレブを落とすためだけにボランティア？チャリティー？何だこれセレブに気に入られたーい☆って、私欲しかないじゃん気持ち悪！しかもボランティアでもチャリティーでもないぞこの頼んでもない美術品見学！なんで慈善団体とか言い始めた！？
これなら「本家の決まりでプレイヤーが結婚しないと本家がつぶれるから、プレイヤーのお婿さんにふさわしいセレブたくさん用意したよ！期日までに誰かひとり決めてね☆大叔母」ってされた方がまだいっそ潔いわ！それなら主人公が男漁りしてもなんとも思わんわ！
ボランティアとかチャリティーの名を騙るから、全部男目当てに薄汚い偽善活動やってるように見えて気持ち悪いんだよ！ボランティア・チャリティー関係者に謝れ、心から謝れ！
……と、OPから５分程度のここまでで、ガラケー二つに折りたいぐらい、なんなら物理攻撃としてサーバーに爆発物しかけたいぐらいに世界観が受け付けず。
さらにそのまったく納得のいかない美術館での鑑賞中、停電が起きて、謎のオッドアイの男、ことアリオスとご対面。
アリオスは「顔を見られるとはドジを踏んだ」「言いたければ言えばいい、どうせ誰も信じない」などと不穏なことを初対面女性のプレイヤーに言いふくめると、姿を消し。
電気がついた美術館では「絵が盗まれた」「怪盗だ」などと大騒ぎ。
すべてが終わって駆けつけた秘書は「ボスが無事でよかった」。
……いや全っ然無事じゃない。こちとら謎の犯罪者に目つけられたわいどうしてくれる。その両肩つかんでゆっさゆさするぞこのヤロウ。
そして後日、主人公の事務所にやってきたのは、その謎のオッドアイの男こと怪盗、表の顔は世界的ロックスターのアリオス。
「本当に俺のことを知らなかったのか」とアリオスは驚き、終了……というのが、アリオスとの出会いイベントの流れです。
……既に思う存分ツッコミ疲れ、気力もほぼ尽きたので、ざっくり感想を言いますと。
つまるところ、必要な描写と説得力が、ものすごく足りない。
そして世界観に対してもキャラに対しても、こちらからの好感度が上がる、好きになれる描写がほとんどないどころか、嫌悪感がわくような、ダメ描写が多すぎる。
個人の好みの問題もあるとは思いますが、少なくとも私からしたら、ごく最低限の期待にすら、このアリオスのシナリオは、応えてくれなかったのです。
そもそもOPからの流れで、強制的に誰かとの出会いを、秘書に頼まなくてはならなかったので。
ははは、秘書って職業を何だと思っとるんだ公式は、秘書は浮かれた女の便利屋じゃねーぞ？と思いつつも、「このセレブ」こと世界的ロックスター・アリオスと出会う、を選びました。
しかしその結果、画面に出てきたのは、一切関係がないとしか思えない美術館。
たとえばその理由が「アリオスはよくこの美術館にいる」だとか「実はアリオスもこの芸術展の主要関係者の一人」だとか「アリオスはこの手の芸術鑑賞を趣味としているので、会える可能性があるし、会えなくても共通の話題として見ておいて損はない」……などと秘書が言うのであれば「なるほどわかった、ありがとう秘書！」などとこっちも納得します。
あるいは「招待者は女性の意見を聞きたくて、主人公を招待した、しっかり見て感想をまとめてほしい」だとか「実は今後、自分たちもこういうイベントを開く予定だから、参考にしてほしい」などと言うのであれば。
なるほど、このゲームの設定の主人公であれば、そういう仕事もあるのだな、と思います。
しかし、そういう説得力、必要な描写は一切ない。
そして現れたのは、ロックスターでなく怪盗です。
……秘書がすべてを知っていてセッティングしたのかと思いきや。別にそんな描写、今後も一切ありません。
……中世ファンタジーなRPGにたとえるなら、OPで「そなたは勇者、魔王を倒して世界を救ってくれ」と言われて王様のいる部屋から外に出たら、いきなり「魔王の手下になった生き別れの弟を名のる男」と出会って「オレはもう戻れないんだ」などと言って、走り去られたぐらい唐突です。
……ベタな展開はいいとしても、間にいるだろ三つぐらい。伏線とか情報とか。と冷めた目で弟らしき男の背を見送り、このRPGを続けるべきか否か、迷うほどに唐突です。
というか、秘書は秘書で、本当に「本物を見る目を養ってほしい」だったのだとしても、それが生かされるシーンは、エンディング後まで一切なく。
出会いイベントのラスト、主人公の事務所にやってきたアリオスと「せっかくだからチャリティーに行ってきてはどうですか」などと二人きりにしてチャリティー画面にうつる始末。
ガラケーの前で「いやあああ待て待て秘書、こいつ犯罪者ああ！私と犯罪者を二人きりにするな、するんじゃねえええ」と叫んでも届かず。私の中で「あああこの役立たず！無能秘書ー！」との烙印が押されたぐらい。
にもかかわらず、公式サイトでの秘書のキャラ説明は「礼儀正しく丁寧で有能で非の打ちどころがないパーフェクトな個人秘書」です。
……うーん、あのーとりあえず秘書、おまえが本物を見る目を養おっかー？犯罪者とそうでない相手を見分ける目をさー。ふっざけんなこのヤロウ。
そして怪盗も、自分のミスで犯行を目撃されたくせに、被害者の主人公を脅し、目的の物を盗んで去る……と、出会いイベントで、いいところが一つとしてありません。
フィクションだから顔がよければ犯罪者でもいいのだとしても、限度があります。
そしてその後も。つまらなさの極致をめざしているかのごとき、ゲー無を乗り越えた先の恋愛イベントは。
恋愛イベント１
「出会い時とは別の美術展の設営を、アリオスとともに手伝う主人公。
テーマはロシア系の『失われた王朝展』らしく、アリオスが「オレには悪い冗談だ」と呟く。
準備があらかた終わった頃、アリオスが主人公に案内してやろうかと言い、二人で絵を見ることに。
主人公が気に入って見つめてたらしい女の子の絵。
その絵を見てアリオスは、未来の幸せを、誰かと結ばれることを信じる少女の目が好きだと言うが……何かを思い出したようなつらそうな顔をした。」
の後、
恋愛イベント２
「主人公はアリオスのコンサートに招待され、コンサート前にアリオスのいる楽屋へ行くことに。
秘書のアドバイスでロシアのお菓子プリャニキ？を手作り、楽屋で差し入れする主人公。
プリャニキを喜んだアリオスだったが、なんだか警備の人がバタバタしている楽屋。
アリオスが言うには例の怪盗がまた出たらしく、そのため警備が厳しくなってるらしい。
主人公があの女の子の絵も盗まれたのかと尋ねると、そうらしく。
そんなに気に入ってたのか、と気まずそうなアリオス。
その後、コンサートで主人公のためにこの歌を贈るぜ、少しでも幸せになれ、と歌うアリオス」
と続き。……私はここで一度、挫折しました。
……というのも、恋愛イベント１はまだいいのです。
急に設営の手伝いが入り、設営って結構な肉体労働だけど、主人公と世界的ロックスターの立ち位置どうなってんだ？他の恋愛イベント見てると招待されるか誘われるかで、設営とかそんなの一切ないよね？……と。
そしてまた、全然アリオスの怪盗設定を好意的に見られない私としては、怪盗というか泥棒がスタッフに紛れ込んで下見しとるわーとも思いましたが、まあそれは、そこまでひどくは思いませんでした。（設営も監督したり移動時や展示時のあれこれ口出すだけかもしれないし）。
そして仕事後、あいた時間に二人で絵を見て、この絵がいい、などと感想を言いあうこと自体も、普通のイベントだなーと思ったぐらいで、別に悪くは思わず。
さらにその次、恋愛イベント２も。
コンサートに招待され、主人公がアリオスに、好きだというお菓子を差し入れする……まではいいのです。が、その次。
「アリオスは主人公が好きな絵と知って盗んだことを自ら告げ、それで落ち込む主人公のためだけに、コンサートで歌を歌う」
……という、恋愛イベント１から２のラストに、自分の目と頭が信じられず、愕然としました。
いやいやいやいや、歌はいい、絵を返せ。
「スターがコンサートで落ち込む主人公のためだけに歌う」というシチュエーションをしたかったにしても。
その落ち込ませた加害者が、攻略対象、恋愛対象になるべき存在、アリオスその人。
しかも主人公には、アリオスこそがその加害者、怪盗だと出会った時点で既にバレているのです。
何言うとんじゃ、おまえが犯人だろうが、歌はいらん絵を返せ、話はそれからだ。
なんならおまえのお気に入りの衣装やアクセを組織の金の力で買い取って、目の前で引き裂くか鈍器で粉々に砕いてやろうか。
そして謝りもせず「私がちょっと手を加えたの☆」とちょっと手を加えた新しい衣装やアクセ渡されてみろ。
「なんだこいつ意味わからん気持ち悪い」と思うだろ。
それがまさに今の私の気持ちだ！自分がされてわかったかー！……などと言いたいぐらい、もやっとしました。
……乙女ゲーはプレイヤーの乙女心を満たすもの。
もっと具体的に言えば、様々な憧れのシチュエーションで、攻略キャラ、恋愛対象キャラのいいところをたくさん見せて、好きにさせる、させようとするものだと思っています。
もちろん好みは人それぞれですが、それにしても「セレブ（金持ち有名人）と恋しよ☆」というキャッチコピーでプレイさせたプレイヤーに「相手の好きなものだと知っててかまわず盗む男」の需要が、果たしてどこにあるのでしょうか。
個人の好みにもよりますが、もしも私が「フィクションだから犯罪者でもいい！」と言えるとしたら。
それはまず、主人公・プレイヤー側には一切の害がないこと。
そしてその犯罪云々を越えるぐらい、見た目や強さ、性格など……とにかく犯罪云々が気にならなくなるぐらいの魅力、よさがあってこそです。
出会い含めた恋愛イベント、３つ終えた時点で、どちらも何も満たしてません。
アリオスという名前をつけられることすら不愉快です。アリオヌ、あるいはアリオで十分です。
あと書いてて気づいたついでに言いますが、なんで「美術館で芸術品が盗まれた」ら「アリオのコンサート会場の警備がバタバタするほど厳しくなる」のでしょうか。……アリオ既に警察に目つけられてない？それともロックコンサートの会場に高価な美術品が飾ってあんの？なんのために？……たぶん書いた・チェックした人が何も考えてないだけだろうけど。
……あまりと言えばあまりのイベント。
ただでさえ00のゲー無を乗り越えた先にあるのは、ご褒美ではなく、自分の目と頭を疑うほどの苦痛シナリオ。
そのため私はここで挫折。
約半年間、サービス終了の報を聞くまで、ラブラブ天使様をプレイすることはありませんでした。
……そして半年後。サービス終了告知にともない、お茶会での親密度が10倍になるなど、数倍プレイがしやすくなったこともあり。
できるかどうかわからないけど、とりあえず最後までやってみるか……とプレイした、続きの恋愛イベント、残り３つのあらすじが、以下になります。
恋愛イベント３
「例のお菓子のお礼がしたい、と主人公をニューヨークまで呼びつけたアリオ。
ドレスでも宝石でもいい、何がいいと聞かれるが、すぐには思いつかない主人公と、スタジオ？近所の公園を散歩しながら話すことに。
前回主人公が差し入れたお菓子は、ロシアではメッセージを書いてラブレターみたいに使うこともあるらしい。
だが結果それが苦い思い出になることもある……そんな過去にとらわれたバカな男もいる、と過去になにかあったことをにおわせるアリオ。
主人公の発言（選択肢）でいい感じになったところに急用ができて立ち去るアリオだが、ペンダントを落としていった」
恋愛イベント４
「ペンダントを返すため、アリオの作曲室？を訪れる主人公。
ペンダントを返すと、落としたことに気づかなかった、そんなに自分は主人公といるのが楽しかったのか？と驚くアリオ。
曲作りの途中で散らかってるが気にするなゆっくりしていけ、とひきとめられ、主人公はお茶をいただくことに。
その部屋で、作曲途中の楽譜を見つける主人公。それは自己満足、発表する予定のない曲だとアリオは言うが、気にする主人公に、少しだけその曲を聞かせてくれる。それを聞いた主人公は何故か寂しさを感じる。
寂しそうな顔をする主人公にアリオは話せない秘密を抱えている相手にどうする？と尋ね……
主人公の返事（選択肢）に、また曲を聞かせてやる、いや、もしかしておまえに曲を聞いてほしいだけかもしれない、そんなことを呟くアリオ」
恋愛イベント５
「秘書に『主人公が好きだと言ってた画家の絵が数点見つかった』と知らされ、その絵をソサエティ所有の別荘まで見に行く主人公。すると謎の怪盗再び出現。
危害は加えない、絵を渡せと言われるが、絵を守ろうとする主人公。謎の怪盗にしがみつき、オッドアイのアップ。やっと気づいたか、俺が怪盗だと正体を明かすアリオ。
正体ついでに怪盗をやってる理由。アリオはロシア王朝？の末裔で、自分が生まれたときにはちりぢりになってた王国の遺産を、末裔として個人的に集めてるらしい。
「絵を守ると言うならお前ごとさらってやる」と、盗んだ絵や美術品のある隠れ家へ、絵ごと主人公を連れていくアリオ。
隠れ家をバラしたついでにすべてを語るアリオ。前に語ったお菓子の思い出は自分自身のこと。主人公に聞かせた曲は失った恋人を思って書いたもの。けれど今は自分の気持ちがわからなくなってきた
主人公といると心が落ち着く、救われる気がすると言い始めるアリオ。
救われるってのはどういうことだと思うと尋ねるアリオに未来を信じてほしい（選択肢）と主人公が告げると、過去はもういらない、主人公さえいればいい、おまえこそ本当の宝だとアリオは告白した」
……で終了、恋愛イベントは６／６コンプリート、になりました。
そして最後まで見て気づきました。
コンサートで歌、の時点で「ん？これ、もしかして」とは思っていましたが。
出会いイベントで、どう考えても主人公が完全に怪盗＝アリオと気づいていると思いきや。
少なくともコンサートからエンディングまで、主人公はアリオ＝怪盗と知らない……とされてたことに。
……せめて最初と最後ぐらい、プレイして矛盾がないか確認しないのか、そして修正しないのか。
プレイヤーから金と時間をしぼりとろうと言うのに、あまりにも手抜き具合がひどいのではないか。
こんな最低限のこともできていない商品未満のシナリオに、アンジェリークの名前を、人気キャラの名をつかうなと。
恋愛イベント終了後、心の底から思いました。
また、この恋愛イベント終了にともなう疲労感・絶望感・虚脱感から、細かくツッコむことすらめんどくせえ、と思うので、最小限にとどめますが。
「主人公の手作りのお菓子のお礼をしたいからと、日本在住の主人公をニューヨークまで呼びつけるアリオ」
そっちが来い。
「ニューヨークについてからお礼は何が欲しいか聞くアリオ」
先に聞け。
「矛盾だらけだが最後の恋愛イベント、一応『正体を知らない謎の怪盗』設定で、アリオの顔に黒い影がかけてあり、ほとんど見えなくしてるのに、セリフウィンドウに出てる名前は『アリオス』」
それぐらいちゃんとしろや！
……たとえばですが一般的なゲームの場合。
シナリオ自体がそこまでではなくても。
ゲームそのものがおもしろく、該当のキャラが戦闘や育成などで役に立ってくれれば、こちらからの好感度は上がることが多いです。
しかし、このラブラブ天使様は、一番健気な萌えキャラが、黙って連打されるリアルガラケーの５ボタンと言うぐらい、ゲームの部分が虚無であり。
さらにソシャゲの宿命でもありますが、課金したところで、エンディングまでの時間が、リアル時間でとてもかかると、ストレスが多大。
もういいところ、期待するところは、シナリオしかないのです。
そのシナリオでいいとこなし。
ストーリーには「一話ごとにシナリオライター変わるような、リアル地獄のリレーでもやってたの？」と疑いたくなるような大きな矛盾。
華麗に夜空を舞うわけでも、魔法のような素敵な頭脳トリックで世界をわかせるわけでもなければ、トリックを見破った探偵をたたえるほど紳士的でもないと、怪盗としてのいいところもまるでなく。
ロックスターとしてのいいところは「コンサートで悲しむ主人公のためだけに歌う（ただし悲しませたのそのロックスター本人※聞いてもないのに自白済）」ぐらい。
怪盗もロックスター要素も生かせてない、むしろない方がいい。
話としておもしろいわけでもなければ、キャラとしてのいいところがない、むしろ嫌なところしか見えてこない。
立ち絵や一枚絵イラストはおおむね綺麗で好きでしたが、こんなシナリオに……もったいない……が、正直な感想でした。
ちなみにプレイした他のキャラのシナリオも。
アリオほど矛盾と嫌なところだらけ……ではなく、また、サブ会話などの、いいところもあったものの。
弁護士や心療内科医など、その設定は必要だったのだろうか、とか、あの伏線はなんだったの意味なかったよね未解決ですか、がちょこちょこあって。
何より、つまらないゲー無と気分が悪い世界観につきあわされた、多大なるリアル時間とストレスに見合う、越えるようなレベルのシナリオではありませんでした。
ファンタジーシリーズの現代パロ設定……という形にそもそもの無理があり。
さらに慈善活動の名目にしておきながら、やってることはその名目を不正に利用した男漁り、という偽善活動、汚い我欲しか感じられない世界観になってしまった時点で、既にアウト、オールチェンジだった気はします。
しかし、好きなキャラの恋愛シナリオがよければそれでも……な、ささやかな期待をも、こっぱみじんに打ち砕き。
これを出すと決めた人以外の、製作・宣伝・演技など、関わったすべての人々に、心の底から同情してしまう……それが私にとってのラブラブ天使様でした。
……あくまでも私の感想、何が魅力、いいところと思うかは個人の趣味。
趣味が違う、また一つでもいいところがあればいい、あるいはキャラが存在してればそれでいい……などという方なら、もっと別の感想があったかもしれません。
こちらにはわからないような、ガラケーの文字数などの容量の壁なり、ソシャゲなりの商売事情、サービスの形もあるでしょう。
ただ、それを差し引いても、商品として最低限の形にも達していない、人気キャラを使い、金を得るための、最低限の礼儀もできていない。
むしろ嫌悪感をわきたたせるようなものに、好きなゲームの、好きなキャラの名前をつけて出してほしくはなかった。
その名前さえなければ、そもそもかかわることもなく、思い出すたび怒りにとらわれずに、好感度がマイナスにならない、00のままで済んだのに……と、10年以上の時を越えてなお、思います。
2011/12/22・2012/7/25・2023/5/8
※念のため追記
上記はあくまでも「慈善活動という名目と、人々の善意の資金を私的利用した男漁り」を薄汚いと罵倒してるだけで、仕事場・職場での恋愛のすべてを否定・罵倒するものではありません。
また、好きな人のために仕事をがんばる、努力することも、個人的には悪いとは思いません。念のため。
※念のため追記その２
書いた後で、自分がもっとも「はあ？……はああ？」となったアリオの恋愛イベント２のシナリオ。もしもこれが「アリオは盗んだ絵が主人公が好きな絵だと知らなかった」「怪盗だと主人公にはバレていないしバラすわけにはいかない」という条件だったなら「故意ではなかったとはいえ傷つけた、正体をバラすわけにはいけないから、せめて歌を贈る」と、そこまで「はあ？」とならなかったかも、と気づきました。
ただ、その恋愛イベント２が、出会いイベントの「完全にアリオ=怪盗だとバレている」と、恋愛イベント１の「二人でその絵を見て、主人公がその絵が好きだとはっきりしている」の続きだった……がために、最悪の化学反応が起きて「モラハラサイコパスのへたくそマッチポンプ」と、公式が人気キャラでやるにはダメすぎる、理解不能なシナリオになった気がします。……どっちにしても見なおして、大きすぎる矛盾は修正しろよ……な気持ちは変わりませんが。思いついたので追記しました。
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