はじめに…。
＜注意！＞ ・以下、ネタバレです。間違えて来てしまった方、内容を知りたくない方、また、かなり管理人の地が出てますので、管理人に夢を持っていたい方はお戻りください。 ・「ときめきメモリアルGirl's Side」シリーズのキャラクター、およびゲーム設定を知っていることを前提で書いてます、ご注意ください。 ・セリフは基本意訳です。 ・PS2版をもとにした体験談のため、DS版と内容が違う可能性があります。 ・内容上、くだけた表現や絶叫、キャラへの怒りなどが文中に普通に使用されていますので、そのような表現が苦手な方、および若王子先生が真面目に好きな方はご遠慮ください。 |
タイトル |
あらすじ |
若王子先生へ想いと前置き・読み飛ばし推奨 |
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初回プレイでの、ある冬の出来事 |
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周回プレイでの悲劇・先生に心よりの嘆願文 |
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先生、好きです。大好きです。 イベントを見てはテレビの前で、破顔するほど笑みを浮かべ、エンディングでは落涙し。たかがゲームと言われればそれまでですが、それでも私はあなたとの時間が大切で。きっとあの時、私は本当に恋をしていたんだと思います。 ……けれど、それでも。 ……それでもやはり、人は人。不満もたまれば心も歪む。私は人として、どうしても許せないことがあるのです。 どうか先生、その不満をここにぶつけることを許してください。 そして、できうることならば、その点を省みて、考えや行動を改めていただければ、嘆願する身としてはこのうえなく幸福なのでございます。 |
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私が先生と初めて会ったのは、プレイを初めて数分後。主人公の担任教師ということで、開始早々の登場でした。 前作のときメモＧＳをコンプするほどプレイした私。それゆえ、どうしても前作と比べてしまっての第一印象は、同じ主人公の担任教師とは言え、厳しくて一見冷たい氷室先生とは、だいぶタイプが違うなあ、どちらかと言うと、某アンジェの地の守護聖みたい、というもので。 とにかく穏やかで天然な感じの先生に、そんな印象をふくみつつ、二週間ほどゲームを進め、初めての先生からの誘い、クラスで行く課外授業に迷わず参加。 ……それはただただ単純に、初回プレイだからイベントは何も考えず参加したい、で、できれば今後の周回プレイに備え、スケジュールやベスト選択肢を把握したいと、一言で言えば打算そのものではありましたが、それでも初めてのイベントと言うのは、なんとなくわくわくするもので。 そして当日。初めての課外授業は社会派映画の映画鑑賞。前作での氷室先生の場合は真面目に感想を答えればよかったよね、とある程度の対策を講じつつ、映画は終了。 さあ、真面目に発言するぞ、と選択肢の登場を今か今かと待ち受ける私の前で、若王子先生は言いました。 「ふわぁ……よく眠れました」 ――ええええ！？ あまりの驚きについ指がボタンを連打。３つの選択肢を全部確認する間もなく、主人公ことマイデイジー、勝手に 『……あらすじ、教えましょうか？』 と言う選択肢をチョイス。 ――うわあああどうしよう！仮にも教師に対してなんて失礼な発言を！ と反応が出る数秒の間に、よくもこれだけと思うほど画面の前で焦る私。 そんな私に、テレビの向こうの先生は言いました。 「本当ですか！？ありがとう！ ……それはもううれしそうに。 ――それでいいのか！？つーかこれ、もしかしてベストチョイス！？ と私の疑問に答えるがごとく、画面の向こうのマイデイジー、 (やったね！バッチリ好印象！) と心の中でガッツポーズ。 私は思いました。 ――それでいいんだ。この人。 ……なんて素敵な人だ！ と画面の前で私も何故かガッツポーズ。何故か私の心の中でも、先生はバッチリ好印象。 そしてその課外授業から約二週間、運命の事故チューイベントが起き、デイジーの正真正銘、ファーストキスのお相手は……若王子先生。 ここまでいけば天は私に若王子先生を選べ、と言ってるような気も、したものの……その時には既に私の今回の本命は、氷上くんと決まっていて、彼を目当てに、生徒会執行部に入部済。 ……確かにゲーム開始からまだ一ヶ月。今からなら退部も可能……とは言え、私は基本、部活やバイトは３年間同じ、なプレイスタイル。好みの服はなんとかなるだろうけど、今から退部して先生目当てに移籍と言うのも、なんとなく気が乗らない。 少し迷いはしたものの、二兎追うものは一兎も得ず、がときメモシリーズの鉄の掟。ここは素直に氷上くん一直線で行くとしよう、先生を事故チュー相手にする選択肢もわかったことだし、先生はまた改めてじっくりイベントを楽しめばいいさ！と今回のお相手を氷上くんにロックオン。 相手を決めれば後は一筋、彼好みになるべく自分磨きを始めるのが、ときメモシリーズの鋼の掟。 彼の情報をチェック・電話番号をゲットして、彼好みになるべく勉強しながら、休日になればデートに誘い、もちろん季節イベントも欠かさずに、氷上くんに猛アタックしながらも、一応課外授業にも顔を出し、バレンタインには氷上くんには愛のこもった手作りチョコを、先生には高級チョコを渡しながら、高校生活も３年目。 卒業まであと一ヶ月足らずの、最後のバレンタインに、いつものように高級チョコを持って職員室に足を運んだデイジーに、先生は言いました。 「……これをもらってしまうと、なんだか物でごまかされた気がしてしまう。 そう言って、チョコをもらわず立ち去る先生。 初めての経験に、画面の前で呆気にとられる私をよそに、マイデイジーは言いました。 (わたし、若王子先生を傷つけるようなことしてたんだ……) 一瞬、ああ、相手に冷たくすると上がる隠しパラメータ・いわゆる傷心度が高いとこういうイベントもある、んだ……と納得しかけたものの……ちょっと待て、と私の中にわきあがる、いいようのないつっこみ心。 ――いやいや、待て待て待て待て。 ……生徒はまあ、まあいいよ。デートに誘われなくて傷ついて、最終的に爆弾つくのも、まあ、わかる。「おまえオレの評価『大嫌い』じゃねーか！なんで嫌いな奴に誘われなかったからってすねるねん！意味わからんわ！」などと言いたくなることもあるが、それはそれ。ゲームだからと割り切ろう。 ――だがしかし！ 先生、あんたこっちからデートに誘えないじゃん！ しかも毎回課外授業も出てるよね？行かないとさびしそうにすねるもんね！？もちろん誕生日だって毎年忘れず祝ってるし、バレンタインチョコだってちゃんと高級チョコあげてるし！下校時だって無視ったり変な呼び名したりしないよ！？会ったらちゃんと誘ってるし、むしろ断られてこっちの傷心度が内心あがったりしてるし！何一つあなたが傷つく理由がないんですけど！？ だいたいさ、あの事故チューにしたって、冷静に考えたらむしろ傷つくべきはそっちじゃなくてこっちだよ！？考えてもみなよ！一応大人のあなたと、高校入ったばかりの純粋なデイジー！しかもその時にはデイジーには既に氷上くんと言う好きな人がいたわけで！それなのに事故とは言え、ファーストキスを他の人としてしまって、その相手が３年間担任だよ！嫌でも毎日顔あわせるんだよ！？正直気まずいさ、傷つくさ！それを押してなお、優等生かついい生徒として３年間接してきて、何故そんなこと言われなくちゃいけないんだああっ！ ……と一か月分のこづかいと同額の高級チョコを握りつぶす勢いで怒り狂う私。その後氷上くんに手作りチョコを渡し、バレンタイン自体は無事に終了、エンディングも無事に氷上くんとむかえはしたものの、やはり納得いかないこの出来事。 ……そこで先生、お願いです。 お願いですから……勝手に、傷つかないでください。 さて、そんな出来事はあったものの、その後若王子先生を攻略。デート・イベントを重ねつつ、ストーリーを堪能し、エンディングではちょっとほろりと落涙などして。うん、よかった、素敵だったなー、とほくほくし、いい思い出と心にしまい、次の攻略キャラへとターゲットを変えて、プレイをしていたある日のこと。 そのときのお相手は、バイト先の花屋の同僚こと、大学生の真咲先輩。基本私、できることなら部活やバイト、進路も同じくしたいと思っているため、彼の在籍する二流大学へ行きたいと思ったものの……これが意外と大変で。 正直、一流大学に行けるレベルの学力でないと、合格するのが難しいのが二流大学。そんなわけで彼好みにパラをあげつつ、勉強にも力を入れて、学年一位をとったりしながら、高校生活を堪能していました。 ……とは言え、この真咲先輩、どうしても大学生のため、体育祭や修学旅行などの学校行事には参加できないし、なおかつ先輩キャラのため、こっちからはデートに誘えない。しかもデートは、多くても月に２回。 そうなるとどうしても暇になってしまう休日。それもあって、その時、私は若王子先生の課外授業に休まず参加していました。 もちろん選択肢はベストチョイス。順調に好感度をあげていたわけではありますが……とはいえ、本命というか最優先は真咲先輩で、イベントも真咲先輩有利。それに前作の経験からいけば、この程度では教師は落ちない、落ちるはずがないさ！とたかをくくり、さて二流大学を受験し、運命の卒業式。 真咲先輩、はーやく来ーいと告白場所である灯台へ向かい、鼻歌まじりに夕日を眺めるデイジーの耳に届く足音。 さーてノーマルクリア終了！次は事故チュークリアだー！と振り返るデイジーの前に現れたのは……若王子先生。 はい？と内心思っている私の前で、何事もなかったかのように若王子先生の過去は語られ、二人は愛と永遠を誓い口付け。 …………ま、まあいいさ。きっと課外授業に毎回出たのがいけなかったのね。 ――心は痛むけど、次は課外授業ガン無視の方向でいこう、うん。なんだかんだ言ってやっぱり若王子先生はいいよ、うん。 ……と多少納得はいかないものの、とりあえず自分に言い聞かせ、さて、２回目。 卒業式を間近に控え、プレイを振り返って指さし確認。 課外授業は全部ガン無視した、イベントも真咲先輩と見たし、誕生日も無視、義理チョコすらもあげてない。……まあ、学年トップは取ってるけど、それは真咲先輩と同じ大学に進もうと思ったら、仕方ないことだし、大丈夫だよね！とセーブし、さて卒業式の日。 灯台で夕日を眺めるデイジーの前に現れたのは…………若王子先生。 ちょっと待てえええ！ こっちの叫びも届かずに、勝手に進む告白イベント。 いやいやいや、何で過去語ってるんです！？なんで愛の告白してるんですか！こちとら今回デートどころか、課外授業にも出てませんよ？当然過去伏線イベントも見てないし、この状況でいきなり暗い過去語られてもぽかーん状態なんですが！？ ていうか正直このデイジー、学年トップである以外、あなたと何のかかわりもありませんよ！？誕生日プレゼントやバレンタインチョコもあげてないし、課外授業も全無視だし、あなたに好意を持ってると誤解されるいわれもありません！なんですかあなた！いくら成績優秀とは言え、３年間担任したってだけの生徒に一方的に好意を抱いてたって！？すみません、それ正直犯罪の匂いがします！ ……とさすがにさすがの状況、および６年間のプレイを無にされた怒りも混じり、かなり画面の前でキレ気味の私。 ……その後、ガン無視だけに留まらず、生徒の爆弾を爆発させるなどの苦肉の策を得て、なんとか真咲先輩とエンディングをむかえることはできた、ものの……せっかくのいい思い出だったエンディングも、イベントと言う伏線という段階を踏まずとも見られてしまうと思うと、なんだかなあ……、とちょっと先生への不信感をぬぐえずにプレイを続けていたある日、その事件は起こりました。 その周の目当ては、隠しキャラである、はばたき学園の赤城くん。しかし、もともと隠しキャラのため、他のキャラと違ってデートもできず。ゆえに、イベントを見終わるとその後はただひたすら卒業の日を待つのみ。そうなると楽しみといえば……デイジーのパラ上げのみ。 赤城くんとのラストイベント後、ひたすらパラ上げしていたため、ずいぶんとスーパーになっていたデイジー。そんなデイジーに対し、周りの評価が勝手に上がり、恋心を抱いているのは、さすがに私もわかっていました。 しかしそれは前作も同様。きっと爆弾爆発しない程度にガン無視していれば、赤城くんとエンディングむかえられるさ！と、私は思っていたのです。……まだ、その時は。 しかし、卒業式のその日。またまた灯台へやって来たのは……若王子先生。 ……またもや３年間を無駄にしてしまった私は、傷心のまま、半ば意地で再び赤城くん目当てのプレイを開始。……本当はパラ上げもやめた方がいいのかな、とちょっと思ってはいたものの、やはりできれば好きな人と、進路も同じくしたいのが乙女心。 できるだけ周りには冷たくしつつ、彼と同じ一流大学へ行くため、勉強を重ね、彼にふさわしい女になろう、とパラ上げにいそしんでいた……そんな３年目の秋のことでした。 課外授業に参加せず、デートを断り、いくつかの爆弾を放置して爆発させ、そうして下げても下げても、毎月上がっていく、若王子先生のときめき度。 パラ上げ中に出るミニキャラにしても、最初は王子こと佐伯くんとデイジーが一緒に勉強していて、もう少し経つと佐伯くんがバイトの日には、勉強好きの氷上くんと一緒に勉強……などと入れ替わりの当番制だったはずが、気がつけば毎日横にいるのは若王子先生。 そして魅力を大成功させた時、いろんな人が声をかけてくれた最初とは違い、いつの間にかコメントに出てくるのは先生のみ。「あんまり綺麗になられると、授業に集中できなくなっちゃいますよー」との本来うれしかった言葉にすら、かすかに恐怖を感じ始めた、そんな時。 いつものようにスケジュールを決めた火曜日、背景が教室に変わり、先生がクラスで、みんなを課外授業に誘ったのです。 ……最初のころは手を上げずに断るのも、心が痛んだものですが……もうここまで来ると痛むどころじゃありません。むしろ迷わず「手を上げない」の選択肢に、指が動くまでになりました。 ――ここで参加するなんて言ったら、きっとまた灯台に先生が来てしまう。 と軽く眉などしかめつつ、さくっと断り、先生が去って、ほっと一息ついて火曜日終了。 確か休日だった水曜日にセーブしつつ、もう少し、今度こそ、今度こそ赤城くんとエンディングを見るんだ！と決意し、パラ上げをした、その翌日の木曜日。 やおら背景が人気のない廊下に変わり……私は内心思いました。 (あー……またデートの誘いか…… と現実では絶対できないぼやきをもらす私の前に現れたのが……若王子先生。 呆然とする私の前で、頬を赤らめた先生は言いました。 「日曜日は、あいてますか？ ……いえ、デートのお誘いです」 …………。 いやね、このさい、教師が生徒を堂々とデートに誘うなと言うツッコミは忘れよう？ああ、もうすっぱり忘れるともさ。 ……けどさ、私、一昨日、課外授業、断った……よね？その時点でさ、日曜に用事があるとか、思わない？何故それを忘れられる？つい２日前の話ですよ？ それとも覚えててそのお誘い？……ってことはなんですか？手を上げないこっちの意図を、 『みんなと課外授業なんてイヤ！二人きりで出かけたいの！』 ……とくんでのお誘いですか？ ははあ、なるほど…… ……全っ然違うわぁ！！そういう気の回し方はラブラブな時だけにしろよおまえ！ラブラブな時はいいよ、それでも！むしろラブラブバカップル時なら喜んでこの身を投じるさその心意気に！ しかし今はこの状況！デイジー、何一つ誤解されるようなこともしてないし！そこでそんな気の回し方されても、犯罪にしか思えんわ！おまえはいったい生徒をどんな目で見とるんじゃあああああ！ ……と十年ほど無駄にされた上でのこの発言に、さすがに怒りもあふれ出る。 ……おまけにまたこの周、皆を放置し、２、３発爆弾を爆破させたにもかかわらず、灯台に先生が来てしまい、結局またやり直し、更なる量の爆弾を爆発させるため、わざとみんなを誘ってはすっぽかすと言う、人としてどうかと思う行動に出るハメに。 ……先生、どうかお願いです。 頼むから、頼みますから……学年トップと言うだけで、生徒を好きにならないでください。 ……道ならぬ恋は、時として互いを傷つけると知った、そんなある日の悲しい思い出。 |